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2005/08/14

他力 五木寛之著 講談社文庫

4062730103 青春の門を興奮しながら読んだのを遠い昔のことのように思い出します。最近は「生きるヒント」、「大河の一滴」、「人生の目的」や「運命の足音」など人生論について多くの著作を発表されています。なかなか手にとることがなかったのですが、初めて他力を読みました。

他力と他力本願を辞書で引いてみると

他力
1.他人の助力。
2.自己の力で悟るのでなく、仏や菩薩の力を借りること。仏・菩薩の加護のこと。多くは浄土宗で、衆生(しゅじょう)を極楽へ救済する阿弥陀仏の本願の力。
他力本願
1.弥陀の本願の力に頼って成仏すること。⇔自力本願。
2.他人の力に頼って事をなすこと。他人まかせにすること。
(辞林21 三省堂)

他人の力を借りてことをなすこと、他人まかせと単純に思っていましたが、実は仏教用語で、自分の力だけではなく、神とか仏とかなんと形容したらよいかわからないけれども、この宇宙を作った強大なパワー、中村天風のいう「宇宙霊」のような力がサポートしてくれて初めてことがなせるのだ、というのが他力の本当の意味なのだそうです。

正直ものがバカをみる、ということを引き合いに著者が述べていますが、自分の努力だけではどうしようもない、時の流れのようなものが自分に味方しないと成功しないという現実がありますが、反対に考えれば、不遇のときでも「他力の風」がふいていないようだと考えて、風が吹くまで待つ余裕ができれば、その時点で他力を得ているということもできるといっています。

文庫の帯に「困難な時代を生きる100のヒント」とありますが、一つ一つの話がジーンと心にしみる感じがします。

心に残った言葉

「自分を信じ、自分を愛することから始めるしかないのではないか」
 人間はただ無為に生きるだけでも大変なことなのです。一生に誇るべきことをなしとげた人は、謙虚に感謝すればよい。もしできなくても恥じることはない。生きることそのものが大変なことです。五十年、六十年生きたという人は、もうそれだけでほめてあげていい。どんな人生であっても、それなりに一生懸命、必死でいき続けてきたことに違いないのです。
 いまの自分はみっともないかもしれないけれど、それをそのまま肯定し、受け入れてみてはどうでしょうか。とりあえず、自分を信じ、自分を愛することから始めるしかなさそうです。
(73〜74ページ)

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