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2005/10/30

氷川清話 勝海舟語録

久しぶりに勝海舟の「氷川清話」を読み直しました。

勝海舟といえば、幕末に鳥羽伏見の戦いで勝利して波にのった官軍が江戸に総攻撃をかける寸前、官軍の西郷隆盛と会談して江戸城を無血で受け渡し、多くの江戸の市民を流血から救ったことで有名です。

氷川清話は、勝海舟晩年の語録です。その中で人間の相場の上がり下がりについて面白いことを言っています。

上がった相場も、いつか下がるときがあるし、下がった相場も、いつかは上がることがあるものさ。その上がり下がりの時間も、長くて十年はかからないよ。それだから、自分の相場が下落したとみたら、じっとかがんでおれば、しばらくすると、また上がってくるものだ。大奸物・大逆人の勝麟太郎も、今では伯爵勝安芳様だからのう。
しかし、今はこのとおりいばっていても、また、しばらくすると老いぼれてしまって、つばの一つもはきかけてくれる人もないようになるだろうよ。世間の相場は、まあこんなものさ。その上がり下がり十年間の辛抱ができる人は、すなわち大豪傑だ。俺なども現にその一人だよ。

勝海舟はアップダウンの激しい人生を送っていますから、これは実感だと思います。自分に風が吹いていないと思ったら、風が吹いてくるまで我慢する。これを十年間我慢できる人は大豪傑だといっています。

また歴史に名を残すような大人物は二百年か三百年に一人しか出てこない、ともいっています。その大人物がいろいろ考えている時に、二、三百年も前に自分と同じことを考えた人がいたといって騒ぎだすようになって、それで世の中に知られてくる。

今の人間はどうだ。そんなやつは、一人もおるまいがのう。今のことは今知れて、今の人にほめられなくては、承知しないという”しり”の穴の小さいやつばかりだろう。

これを語っているのは、明治維新後三十年たったころですが、その当時幾分か世間に知られている人間は、三十年しないうちに忘れ去られてしまうだろうといっています。「天下の安危に関する仕事をやった人でなくては、そんなに後世に知られるものではない」。勝海舟は、自分がいってることが本当かどうかはいずれ分かるといっています。実際このことは勝海舟がいったとおりだったと思います。

ある意味で短期的な他人の評価など気にせずに、自分の信じた道を、すなおに、ひたすらに、ひたむきに進んでいくことが大事なのではないでしょうか。

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コメント

勝海舟の語録に「学者は国家を装飾する」というものがあると聞きましたが文献上知りたい。
ご存知の方教えて下さい。

投稿: 横山幸男 | 2008/10/08 02:24

勝海舟の語録に「学者は国家を装飾する」というものがあると聞きました。文献上、ご存知の方、教えてください。

投稿: 横山幸男 | 2008/10/08 02:32

横山 幸男様

コメントありがとうございます。
返事が遅くなりました。
お探しの文献は「海舟座談」(勝海舟著、岩波文庫)の202ページです。
よろしくお願いします。

たっくん

投稿: たっくん | 2009/01/16 23:25

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