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2006/01/23

稲盛和夫「生き方」

何のために生きるか、どのような行き方をしたらよいのか、京セラ名誉会長でもある稲盛氏が語ります。

仕事とは、生活の糧を稼ぐために、しかたなく自分の時間を切り売りすることではなく、自分を高めるために必要なことです。仕事を一生懸命にやることは、自分のため、自分の家族のため、会社のため、そしてそれは社会のためでもあります。稲盛氏は宮大工の例をあげて、何十年と一つの道に打ち込んできた人は、何か崇高なすばらい光を持っているといいます。仕事に一生懸命に打ち込むことで、人間が磨かれていくのです。

今現在自分が生きていることは、有り難いことです。ただ生きているだけでもすばらしい。生きていくために豚や牛や鳥など他の生き物の命をもらっていること、朝になって目が覚めること(朝が来るのは当たり前じゃないかと思うかも知れませんが、いつかそうでない日が100%来ます)、全てのことに感謝の気持ちを持つことが重要だと稲盛氏はいいます。感謝の念は知足(足るを知ること)につながるのです。

人生の方程式は、熱意×能力×考え方であると著者はいいます。たとえ能力は劣っていても、熱意を持って取り組んでいけば、手を抜いている能力の高い人を超えることができる。もっと大事なのは考え方です。どんなに能力があり、熱意があってもその方向が間違っていてはどうにもなりません。著者も就職が決まらずに困っていた頃、ふとやくざにでもなろうかと考えた時期があったといいます。その道でもどこかの組の親分ぐらいにはなったでしょうが、それでは正しい生き方とはいえません。自らの心に聞いて、善いと思うこと、正しいと思うことを行なうことです。

素直な心の大切さについては、松下幸之助さんもいっています。このブログの名前も松下幸之助さんの「素直な心になるために」から拝借いたしました。

どんなに親身になってアドバイスをしても、それを受け入れるだけの素直な気持ちがなければその人のものにはなりません。中村天風もいっています。頭の中がくだらない、否定的な考えで満たされている人にはどんなにありがたいことを教えようとしても、ただこぼれてしまうだけだ。頭の中をからっぽにして、素直な気持ちになって新しい積極的な考えを入れていくようにしなければだめだ、といっています。

もちろん、ただ単純に人のいうことを聞くという意味ではなく、人の意見を聞き、自分の心に聞き、もっと深い叡智(潜在意識、この宇宙を創造した偉大な力、サムシンググレートなど呼び方はいろいろあると思います)にも聞いて、自らの行動を反省し、正しい方向に向けていければよいのです。

出家をして戒律を守るような特別な修行をするのではなく、毎日毎日の暮らしの中で自らの心を磨き、自らの人格、魂を高め続けること。悟りの段階まで達することは難しいし、結果的に自分にはできないということがわかったとしても、それに向かって努力を続けていることそのものが尊い。人生の目的を、物質的な成功や地位や金銭におくのではなく、生まれたときよりも魂のレベルを少しでも上げることにおくべきだと著者はいっています。人生の成功者であり、地位も金も獲得した著者だけに説得力があると思います。

心に残った言葉

一生懸命働くこと、感謝の念を忘れないこと、善き思い、正しい行いに努めること、素直な反省心でいつも自分を律すること、日々の暮らしの中で心を磨き、人格を高めつづけること。すなわち、そのような当たり前のことを一生懸命行っていくことに、まさに生きる意義があるし、それ以外に、人間としての行き方はないように思います。

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