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2006/01/03

五木寛之v.s.大谷光真 新春特別対談 朝日新聞

元旦の新聞で、私の一番のおすすめは、朝日新聞33面の「新春特別対談」だと思います。浄土真宗本願寺派(本山西本願寺)門主の大谷光真氏と作家の五木寛之氏の対談の題は「無数の縁を見つめて」です。

要約すると次のようになります。

子どもの犯罪被害が続いていますが、人を信用する一方で幼い子どもに命を守るすべを教えなければならない、大変難しい状況になっています。仏教の基本は笑顔で対応することであり、「なんと悲しいことだ」と嘆く心を取り戻すことから、まず始めるべきです。

弱い心をすなおに認め、受け止めるためには現世を越えた宗教的な支えが大事です。何か見えないもの、大きなものへの畏敬の気持ちがあったうえで、自分の愚かさや悪を自覚できるのではないでしょうか。自殺者が3万人を超えるという大問題が起きているのは、弱い心が折れたのではなく、硬い心、曲がることや屈することをしらない心が折れたのではないでしょうか。

宗教には危険性もありますが、危なくない宗教には影響力がないわけです。その影響力を紛争、暴力を鎮めるよう尽力することが宗教家の責任であると思っています。

明治から宗教が縁遠くなりましたが、自然と調和した暮らしは見直してもいいのではないでしょうか。「山川草木悉有仏性(さんせんそうもくしつうぶっしょう)」、山にも川にも森にも木にも命があるという、日本の仏教の根にある自然への共生意識を大切にする必要があります。

広い意味での「他力」には「縁」という言葉が一番あっていて、無数にある縁やきっかけに気がつく、あるいは育てられることが大切です。動物や植物の命を食べているという根本的な問いも、あるゆる縁が整ってようやく食卓に届くということも今の子どもには見えなくなっています。2011年に親鸞聖人の750回大遠忌を迎えますが、親鸞聖人に代わって自分で答えを考えてみる必要があります。正しい答えでなくとも、自分なりの考えをもつことが大切だと思います。

なぜお金を払って食事をするのに、「いただきます」や「ごちそうさま」と言わなければならないの、と聞いた子どもの話が新聞にあったそうです。動物や植物の命を食べているという根本的な問いも、あるゆる縁が整ってようやく食卓に届くということも今の子には見えず、お金との交換でしか理解できなくなったのだ、とショックを受けたとの発言がありました。

あらためて、無数にある縁やきっかけに気づく大切さを教えられたような気がしました。子どもだけの話ではなく、大人こそ参考にすべきだと思いました。

得をした気分になる正月でした。

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