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2007/03/21

日蓮 大仏次郎

日蓮と聞いて何を思い出しますか。ほとんどの人は「南無妙法蓮華経(なんみょうほうれんげきょう)」というお経を思い出すのではないでしょうか。

日蓮は法華経を唯一の経典として天台宗など他宗を攻撃したため、宗教的な迫害を受けました。しかし、お釈迦様が法華経は一番すぐれた経典だが、布教に際して誤解を生みやすく、これを広めるものは迫害を受ける恐れがある、ということを述べています。日蓮は自分が迫害されること自体が、法華経が一番優れた教えであることの証明だとして、それを耐え抜きました。

日蓮は鎌倉時代の僧で日蓮宗の開祖です。始めは天台宗を学んでいましたが、その過程で、仏教の経典の中でも法華経が一番すぐれていて、天台宗、禅宗、真言密教、浄土宗、浄土真宗などはうその教えであるとして、法華経以外を厳しく糾弾します。

当然、既存の宗教界や支配階級からは目の敵にされました。伊豆と佐渡に流され、辛い環境にも係らず、その地で確実に法華経の信者を増やしていきました。鎌倉時代の末期は干ばつや火事、地震、戦争、蒙古の来襲などあらゆる苦難が降りかかりました。日蓮は、経典をもとにそれらを予言し、時の執権に「立正安国論」を提出して、世の中を良くするためには法華経を国の宗教として、他の宗教をやめるように提言しました。もちろん受け入れられずに追放されるわけですが、その熱い思いは序序に支配階級にも伝わっていくのでした。

苦難の連続の中で常に前向きに自らの使命を貫き通した、日蓮の思いを感じることのできる一冊でした。

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